医療法人 さくらメディカルクリニック 名古屋栄 胃と大腸・消化器内視鏡・性病検査クリニック

おりものとは

おりものは、黄色っぽくなる、量が多くなる、強いにおいを発するなどの変化が生じることがよくあります。おりものは健康な方でも生理周期に応じて性状や量が変わります。また、ストレスや体調に左右されて性状や量が変化するなど、健康管理のための兆候として見ることもできます。特に、原因となる病気から生じるおりものの変化を察知することで、早期治療を実現できます。正常なおりものか判断できない時など、違和感があればご相談ください。

おりものの色の変化

血液が混じって茶色がかったおりもの

茶色いものが混ざったおりものが出る、もしくは全体的に茶色っぽいおりものであれば、不正出血の可能性があります。出血量が不足し、出血後一定の時間が経って血液が酸化することによって茶色いおりものになります。
排卵日や生理前後はこのような茶色いおりものが出る場合がありますが、その他のタイミングで出た場合や、長期的に出ている場合は、ご相談ください。特に、茶色いおりものだけでなく、腹痛も起こっている場合は早急な受診が必要です。
また、感染症の症状として茶色いおりものが出る場合もあります。淋菌やクラミジアの性感染症が悪化することで起こる子宮頚管炎のケースでは、速やかに専門医に相談し、最適な治療を受けることが重要です。

黄色がかったおりもの

細菌や白血球が多量に混ざっている膿のようなおりものは、全体的に黄白色など黄色っぽくなります。このようなおりものが出ている場合、下腹部痛や性器のかゆみが起こることがほとんどで、感染の可能性があります。原因疾患としては、クラミジアやトリコモナス、淋菌などが挙げられます。このような性感染症を放っておいても自然に完治することはなく、悪化した場合は不妊や重大な疾患などに至る恐れがあります。黄色いおりものが出ていたら、なるべく早めにご相談ください。

白いおりもの

カッテージチーズや酒粕のようにボロボロした白いおりものが出ている場合、カンジダ膣炎の疑いがありますので、なるべく早めにご相談ください。かゆみが起こる場合もよくあります。

黄緑色のおりもの

死んだ細菌や細菌に抵抗して破壊された白血球が入っているおりものは、黄緑色になる場合があります。クラミジアや淋菌などのケースがほとんどですが、腐った魚のにおいやアンモニア臭などの強いにおいがする場合は、トリコモナス腟炎の可能性があります。このようなおりものが出ていたら、なるべく早めにご相談ください。

上記の黄緑、白、黄色のおりもので考えられる疾患の大半は性感染症で、重症化と感染拡大を防止するためには早期診断と早期治療が必要です。性感染症は自覚症状が少ない状態で悪化し、母子感染や不妊に繋がる恐れがあるため、通常と違うおりものが出ていれば、なるべく早めにご相談ください

おりものの性状の変化

粘り気が強い・水っぽいおりもの

おりものの粘り気が強い、もしくは水っぽいなどの変化が起こることがあります。月経周期に応じて性状や粘度が変わることがよくありますが、疾患が原因で変化することもあります。
泡立って強いにおいを発する場合は、トリコモナス腟炎の可能性があり、黄白色から黄緑色で粘り気が強く痛みやかゆみも起こっている場合は、淋菌感染症やクラミジア感染症の疑いがあります。白っぽくボロボロしたカスのようなものが混入している場合は、カンジダ腟炎の可能性が高いです。

おりもののにおいの変化

通常、おりものは膣内の乳酸の働きで少し甘酸っぱいにおいを発するので、若干酸っぱいにおいがしても問題ないことがほとんどです。
なお、腐った魚のにおいやアンモニア臭など、強いにおいを発する場合は、トリコモナス腟炎の疑いがあるため、早急に専門医へご相談ください。また、他の嫌なにおいを発する場合は、常在菌などの一般細菌が原因の感染が起こっている可能性があり、稀に子宮体がんや子宮頚がんなどの場合もあります。