性器カンジダ症について
カビ(真菌)の一種であるカンジダ菌が感染して炎症をおこす疾患です。女性にはよくみられる感染症です。女性に比べると男性が感染することは少ないと言われています。
性行為で感染します。男性は尿道と性器周囲の皮膚、女性は膣内と性器周囲の皮膚に感染します。カンジダはもともと人の体に住んでいる菌(常在菌)ですが、この菌が性器に住み着き、さらに通常よりも増殖したときに様々な異常を引き起こします。
- 体の免疫力が低下したとき
- 寝不足で体力が落ちた時
- 風邪や疲労、ストレスなど
- 抗生物質を飲んで他の細菌の数が減ったとき
- ＨＩＶなど他の性病に感染している場合
- 陰部が湿っていたり、きつい下着を履いている
潜伏期間
- 1日～7日程度～数年
カンジダ菌に感染してすぐに症状が出る場合もありますが、数年経ってから症状が出ることもありますので、感染した時期や相手を特定するのは難しいでしょう。
性器カンジダ症の症状
男性の場合
- 亀頭のかさつき、赤み、湿疹、かゆみ、痛み
- 排尿時痛
など
女性の場合
- 陰部の強いかゆみ
- おりものが増加し、粘度が高く白いものとなる(ヨーグルト状、カッテージチーズ状、酒かす状などと言われます)
- 性交時痛、排尿時痛
- 下腹部痛(子宮頸管炎をおこすため)
- 陰部の赤み、腫れ
など
性器カンジダ症の検査
男性の場合
- 尿検査
- 性器ぬぐい液
- 皮膚擦過検査
など
女性の場合
- 膣ぬぐい液
- 皮膚擦過検査
など
検査を受ける方へ
- 妊娠中、生理中の女性の性器の検査(膣ぬぐい検査)は行えません。妊娠中の方はかかりつけの産婦人科でご相談ください。生理中の方は生理が終了してからご受診下さい。妊娠中、生理中でも咽頭検査や採血で行う検査は可能です。
- 抗生剤内服中の方は検査の精度が下がる可能性があります。内服終了後２週間以上経過してからの検査を推奨しております。
- 男性の性器クラミジア即日検査は行っておりません(男性の性器クラミジア検査は通常検査のみとなります)。
検査結果
検査結果がでるまで数日～7日間かかります。感染機会から24時間が経過していれば検査を受けることができます。
性器カンジダ症の治療
男性の場合
- 抗真菌薬の軟膏
- 尿道炎があれば内服
など
女性の場合
- 抗真菌薬の膣錠、内服、軟膏
など
症状が強い方には検査結果を待たずにお薬を処方することもできます。治癒したかの確認のための検査は4週間後以降に行います。
性器カンジダ症の予防方法
- 陰部を清潔に保ち、乾燥した状態を保つことが大切です。
- 通気性がよい下着を履きましょう。
- 性行為時にはコンドームを使用しましょう。
など
＊ただし陰部を洗いすぎると必要な常在菌も洗い流してしまうことがあるので洗いすぎにも注意しましょう。
